魔神戦記!
音は、その凶の字からだ!
ピキ
「!!」
凶の字に亀裂が!
そして、凶の字と一緒に青空が…割れてゆく!!
パリパリパリィン!
割れた空の欠片は粉々に、光の雪となって地上に降り注いだ…
空は!
まるで何千匹もの蛇が動き回っているような、怪奇な模様となっていた。
気味の悪いマーブル模様だ…
やがて先程の凶の字があった場所のあたりが、渦巻きながら穴を作り出す。
その穴の中から、何か巨大な物が降りて来る…
あれが…凶王!?
それは、何と例えたら良いのだろうか…
見た感じ、その大きさは山ほどもある。
目測で500メートル立方といったところか。
兜のような、王冠のような物をかぶった…
阿修羅像のような3つの顔を持った…
超巨大なドクロ型の城!!
天の穴から現れた『それ』が、空中に鎮座する。
ディノウンが声を震わせながら言った。
「俺も初めて見ます…
あれが凶の城にして凶の主、凶王ファビス!」