魔神戦記!
 

………


その頃。

蜂姫と那由は、さゆりの家に来ていた。

さゆりには凶が見えたり、凶に狙われてたりしていたようなので、俺が護衛を頼んだのだ。


「呼んでる…」

3人が部屋で雑談している最中、突然さゆりは天井の一点を見つめるように立ち上がって呟いた。

「え?」

驚いてさゆりを見た蜂姫と那由は、ただならぬ雰囲気を感じた。


「那由!
何か…ヤバいよ!!」

「ええ…
一体さゆりさんに、何が起こっているというの?」


何かに導かれるように、フラフラと部屋を出ていこうとするさゆりを急いで止めようとする2人。

だが…


ピキーン!


「!?
か、身体が動かないよ…」

「さ…ゆり、さん…!」


見えない力によって身体の自由を封じられた2人は、次第に薄れてゆく意識の中で見た。


ゆっくりと部屋を出て行くさゆりの背中から放たれる、青白い翼のような不気味なオーラを…


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