魔神戦記!
 

ドッ


ラシスの白く柔らかい腹に、ルシヴァナが拳を打ち込む!

「ルシヴァ…ナ………」

倒れ込むラシスを素早く抱き止めるルシヴァナ。

華奢な軽い身体が、ふわっとルシヴァナの腕に落ちる。

「おっと…
こうでもしねェと、意地でも着いてくる子だからな。

可愛いヤツだよ、ホントに。
ウノサスは幸せモンだぜ」

ルシヴァナはラシスを近くのビルの陰に寝かせ、

「透徹、行くぜ!
腹ァくくりやがれ!!」

鬼霊槍アガストを出し、ブンブン振り回した。

「こちらは圧倒的に不利…
だが、戦うしかない!」


ジャキン!


透徹も水晶の大剣・純幽晶を背中から抜いた。


そして二人は背中合わせに構える!

「出てこい!
居るんだろう!?
俺達が相手になってやる!」


『いい度胸だね。
魔神に続いて、妖神達もどうなったのか知ってるんだろ?
逃げれば良いのにさ』

空間を転移して、シントが空を浮遊しながら二人の視界に飛び込んで来た。

そのシントに向けて、高く槍を向けるルシヴァナ。

「タダでくたばるツモリは無ェからな。
それに俺は他の連中と違って、一筋縄じゃ行かねェぜ!」

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