魔神戦記!
パアァアン!!
寄せ集まった砂塵の塊が弾け飛び、中から現れた姿は…
『ま、魔神!?
…いや、似ているが違う。
新たな神なのか!?』
シントが見たもの…
それは魔神のフォルムに似て非なる、俺の新たな姿だった!
銀色の鎧のようなボディーに、炎を連想させる赤いライン。
背中の翼は大型化し、最大まで広げると幅が50メートル程もあるだろうか。
右腕の手甲に砕鋼峰が、左腕の手甲に破天虹が、尾の先端に縁想海が、それぞれ収納形態で装備されていた。
額から伸びる角も形状が変わり、俺の鼻から顎を覆うフェイスガードは武者鎧の頬あてのように、相手を威嚇する咆哮を発するような口の形に変形していた。
「爆魔神天ヴィロ・ウノサス…
今、ここに降臨!!」
『爆魔神天…
ヴィロ・ウノサス………
だと!?
魔神…なのか!?
だが、魔神は神核ごと粉々になったハズ!!』
「…粉々にした程度では、俺達を葬ったことにはなりませんよ」
その聞き覚えのある声は、廃墟の中にそびえる巨木の中から聞こえてきた。