魔神戦記!
「なるほど…
元凶、そして封印。
それで『凶』と『封印界』という名前なのか」
「現在でも、人間に語り継がれる悪魔や魔界といった伝説の存在は、全て封印界が元となっています」
白楼斎は話を続けた。
「解放界から負のエネルギーを一旦は追い出したものの、生命が持つ怒りや憎しみといった負の感情は、結局完全には消し去れなかったのじゃ。
そして負の感情は、負のエネルギーを寄せ付け…
この連鎖のせいで、2つの世界は不完全な分断状態となってしまっていた。
ディノウンが言ったように、解放界に数々の魔性の伝説が残るのは、封印界からの干渉が解放界に影響を及ぼした結果じゃ。
そして封印界に閉じ込めたエネルギー自体が一つの意思に統一され、いつしか神に匹敵する存在…
すなわち、凶王ファビスとなっておった。
そう、凶王ファビスとは…
封印界そのものなのじゃ」
…封印界自体がファビス!
そんなに強大な力なのか…
「これ以上ファビスが強力になるのを防ぐために負のエネルギーの源である核を回収、それを我々神が監視しやすいように解放界に置いた。
その核こそが、ファビスの心臓じゃ」