魔神戦記!
「まだ方法はある!」
ガッ!
白楼斎は、杖の先を力強く地に打ち付けた。
「ファビスの核を再回収、それが不可能なら核を破壊するのじゃ!
解放界を救う手段は、それしか残されていない!」
「でも、おじいちゃん…
神が単体で封印界に行くのは、かなりのエネルギーを消費するんでしょ?
核を回収するだけならまだしも、私たちが消耗したままだと破壊するのは厳しいんじゃないの?」
蜂姫は白楼斎を『おじいちゃん』と呼ぶのか。
ラシスと話す時もそうだったが、白楼斎は若い娘と会話する時は非常に嬉しそうだ。
「蜂姫ちゅわん。
お前さんの姿恰好は、目の保養に最適じゃのぅ。
100歳は若返られるて。
ま、それはさて置き。
ワシは封印界への突入手段を持って来たんじゃよ」
ゴオオオオオオッ!!
白楼斎が杖を頭上に掲げると…
天空に雷雲が立ち上り、その中から巨大な何かが轟音と共に現れた!
「………船だ!!」
ただの船では無い。
空中に浮いている時点で普通の船と違うことは容易に理解できるが、衝角やトゲが黄金の船体に装備された姿から察するに…
これは戦艦だ!