魔神戦記!
『ハハハハハハハ!
…そうだよ。
でもさ、勘違いをしてもらっちゃ困るな。
さゆりが「俺の声」を出していたのさ』
バサアッ!
繭を起点に、巨大な黒いコウモリのような羽根が伸びて広がる。
『お前の目的は?
俺の回収か?
それとも破壊?
…どちらにしても無理。
もう手遅れなんだよ!』
ピキ
繭にヒビが入り、そのヒビから黒い…
そう、黒い光がほと走る!
『こっちの世界では、俺は無限の力を出せる。
どこまで爆魔神天の力が通用するか、試してみるか?』
黒い光の中から現れた姿…
「お前が…」
青黒い…
形容するとしたら、そんな色に近い光沢のある身体は、俺のように鎧のような皮膚に覆われている。
背中には先程のコウモリの羽根が左右に、しかしその根元から下に伸びている尾は孔雀の羽根のようだ。
振り乱された髪は白く、荒々しく風になびいている。
そして憎しみに満ちた眼光を放つ、銀色の瞳…
この神にも匹敵する、圧倒的な威圧感!
間違いない………
「凶王…
ファビス………!!!」