魔神戦記!
 
衝撃で俺に刺さっていたゼストの羽根が、更に深く刺さる…

「ぐ…ぉ…ぅ…
………まだまだぁっ!
砕鋼峰!!」


ギュリギュリィィン!!


「たぁりゃあああっ!」


ズビャッ!


俺は力を振り絞り、砕鋼峰で障壁を切り裂いた!

『何をする!?』

「お前を封印界から出すのさ!
封印界に居る限り不老不死なら、解放界に連れて行くまでだ!」


バキャラキャラン!


厚いガラスが砕けるような音が響き、俺達は外に流れ出る風と共に封印から飛び出した!



そこはちょうど、空に浮かぶ三面ドクロの城の真上…

「結局、この城は…
何だったんだ?」

『ぅ…ぅぅ………』

…?
ゼストの様子がおかしい。

今の声も、男の声だった…

とりあえず俺は…
ゼストに警戒しながら、身体に刺さった羽根を抜くことにした。

「…ぅああああ!!」


ズブ、ズブズブ…


気合いの叫びを上げながら、何とか全ての羽根を引き抜くことができた…

同じタイミングで、ゼストも起きたようだ。


『う………
こ、ここは?』

…本当に鋭神ゼストなのか?

さっきまでの強力な戦闘意欲が、今では全く感じられない。


ひとまず俺は、ゼストを抱えて地上へと降りた。

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