魔神戦記!
『お前が教えられた話が伝承されているのなら、現代の神は俺の存在など知らなくて当然だ。
お前は俺を見て驚き、俺を助けようとしたが…
俺はファビスの心臓を回収するように指示した。
そうすればファビスの復活は阻止できる。
そして神界の歴史を守るため、俺に会わなかったことにしてくれと頼んだのだ』
白楼斎の話と、所々が一致している。
どうやら、ゼストの話が一番信憑性が高いようだ。
当事者なのだからだから、当たり前と言えば当たり前なのだが…
『しかし結局、俺はファビスの思念に支配された…
あの世界に居る間は不老不死だったのは、その副産物だ。
ファビスは心臓を取り戻し、復活の狼煙(のろし)である頭部を解放界に送り込んだ。
お前達の相手を俺にさせて時間を稼いでいる間に、奴は解放界を取り込む準備を完了させてしまったのだ…』
あの城自体がファビスの頭部だと!?
そんな巨大な奴に…
か、勝てるのか?
バリイィィン!!
また空がガラスのように割れ、そこからは…
「腕だ…」
バリバリバリィン!!
世界を揺るがす大響音!
空と同じくらい巨大な、ファビスの身体が出現した!