魔神戦記!
ゼストは俺の肩をポンと叩き、
『魔神ウノサス…
悠久の時を越えて巡り逢えたこと、そして凶との長い戦いを終わらせられること、感謝する!』
「ゼスト…
俺も貴方を忘れない。
凶と、自らの使命と戦い抜いた友のことを!」
俺が右掌を差し出すと、ゼストはそれに応え、俺達は固い握手を結んだ。
その手が離れた時、ゼストは遂に別れの言葉を口にする。
『究極剣…
ヴィマナカリバー、発動!』
ヴィマナディアから発せられた光がゼストを包む。
光の中に消え行く時、ゼストの表情は晴れやかだった…
(さようなら、鋭神ゼスト…)
スオウゥゥゥゥゥゥ…
超巨大なファビスの身体に対して小刀程度だったヴィマナディアの刃が、まるで植物の成長過程を早送りでビデオ再生しているように、有機的に伸びてゆく…
青黒い輝きを放つ、日本刀の形状となりながら!
その刃渡りは…
天と地の距離の長さ!!
鍔(つば)からは人間が持てるサイズの、まるで刀身とは似つかわしく無い大きさの束(つか)があり、ヴィマナディアから切り離せる仕組みになっていた。
「この剣を俺に使えと…
ゼスト、確かに受け取った!
貴方の魂は俺が受け継ぐ!」