魔神戦記!
 
言うが早いか、俺はクルッと振り返って猛ダッシュを始めた!

「あ、ずるいですよ!」

「テメェっ!
逃がしゃしねェぜ!」

「速度で俺に挑むとは、いい度胸だが…
距離的なことを考えると、お前の走る速さでは…」

「エンマ、立ち止まって独り言をブツブツ言ってる間に、皆行っちゃったわよ?」

「く…っ!
不覚を取ったか!」


残されたなゆりと蜂姫。

「元気よねぇ…」

「ウフフ…
蜂姫、私達も行きましょ」

「あ、なゆり!
待ってよぉ!」



桜が舞い散る道の中を駆けて行く6人を、遠くの空から見つめるのは…

武神剣聖・透徹。


「フフ…
今はまだ、自らの手で掴んだ平和を噛み締めるが良かろう。
神とは言え、休息は必要だ。

いずれまた…
共に戦う時が来たらに会おう。
それまでさらばだ、友よ!」

透徹は太陽の光を弾かせながら、空の彼方へ飛び去って行った…




【魔神戦記!・完】


< 228 / 232 >

この作品をシェア

pagetop