魔神戦記!
言うが早いか、俺はクルッと振り返って猛ダッシュを始めた!
「あ、ずるいですよ!」
「テメェっ!
逃がしゃしねェぜ!」
「速度で俺に挑むとは、いい度胸だが…
距離的なことを考えると、お前の走る速さでは…」
「エンマ、立ち止まって独り言をブツブツ言ってる間に、皆行っちゃったわよ?」
「く…っ!
不覚を取ったか!」
残されたなゆりと蜂姫。
「元気よねぇ…」
「ウフフ…
蜂姫、私達も行きましょ」
「あ、なゆり!
待ってよぉ!」
桜が舞い散る道の中を駆けて行く6人を、遠くの空から見つめるのは…
武神剣聖・透徹。
「フフ…
今はまだ、自らの手で掴んだ平和を噛み締めるが良かろう。
神とは言え、休息は必要だ。
いずれまた…
共に戦う時が来たらに会おう。
それまでさらばだ、友よ!」
透徹は太陽の光を弾かせながら、空の彼方へ飛び去って行った…
【魔神戦記!・完】