魔神戦記!
そういう意味合いから、本文中では意図的に出さなかった言葉があります。
それは『正義』と『悪』。
この相反するキーワードだけは使用していません。
これを出してしまうと、この作品がヒーローものになってしまうし、もっと端的に言えばウノサス達は特に正義のために戦っていた訳ではありませんから。
最初は降りかかる火の粉を払うため、中盤以降は仲間のため、終盤は男同士の絆のため、命ある者達全てのために戦っています。
それが結果的に正義の行動だったとしても、悪の行動だったとしても、彼らは考えを変えなかったでしょう。
自分が正しいと思う行動を取るとき、それが正義か悪か考えて躊躇するよりも、例え後悔するとしても行動した方が良い。
それが『人間』って奴です。
あらゆる反対のモノを持ち、それを内包する矛盾した存在。
それは『魔神』であり、『人間』なのです。