魔神戦記!
ピキュィキュイン!
破天虹の刃先が光る!
そして!
ドバシュィイイイイイイイィイイイイイイイイイイイインッ!!
一体、束の中はどういう構造なのか!?
刃は凄まじい勢いで空に向かって伸びた!!
8の時を連続で描くように、どこまでも螺旋状に伸びる!
伸び続ける!!
あっと言う間に刃は遥か彼方にまで伸び、先端は見えなくなってしまった。
「うおりゅわぁあああああああっ!!!」
俺は破天虹を岩砕に向けて振り下ろした!!
勢いで刃がしなる。
それこそ天を破る虹の如く!!
岩砕は再生した両腕でガードしようとするが、破天虹が振り下ろされる速度には追い付けない。
巨大化することは、低速化することでもあるのだ。
ガッグワッシャアアアアッ!!!
「む…う…お…
馬鹿な!?
凶大化した身体が!!」
頭頂から一刀両断!
岩砕のボディーは真っ二つになり、
ズウンッ!
左右に別れた岩砕の身体は衝撃音を立てて崩れ、砂に還る…
シュウルルル…
役目を終えるとと破天虹の刃は、巻尺を引き戻すように束の中に勝手に収納された。
今にして思えば、奴が凶大化してくれたから助かったのかも知れない。
奴が等身大のまま、俺が破天虹を振り下ろしてしまっていたら、勢い余って街ごとブッた斬ってしまってたかも………
そして今回は凶大化した奴の股下までの角度で止めたから良かったが、もし何も考えずに下まで振り下ろしていたら………
と考えるとゾッとする。