魔神戦記!
 
ピキュワギャイッ!!


破天虹と純幽晶の、先端と先端とが激しくぶつかり合い、剣の伸びる勢いが俺達をビルの屋上から弾き出した!

落下防止の金網をブチ破りながら!


「ちっ、くそ!」


バサアッ!


俺は翼を広げた。

そして奴も虎の姿に変わって飛行、落下を免れていた……
そのまま口に純幽晶の刀身をくわえて、俺に躍りかかる!

「グワアッオッ!」


「やりやがるぜ…
流石は水晶の虎!」

俺も破天虹を1メートル程の手頃なサイズまで引き戻し、水晶の刃を受け流した。


ジャチイィィッ!


刃と刃が擦れて火花を散らす!

すれ違い様に、透徹と目が合った…


ギロッ


視線を交わした瞬間………
時が止まった気がした。

凍てつくような、憎しみのこもった鋭い眼光に射抜かれた感覚……

「…っ!」

負けるかっ!!


振り返りつつ、

「アクセル・フィスト!!」


ズドバシュアアアッ!!


飛拳が透徹にヒット!!
…していない!!

拳が当たる寸前に変形を解いた透徹は、純幽晶を二振りの剣に分割して俺の腕を挟み込み、直撃を防いでいた。

「凡策を!」

マジかよ………


< 45 / 232 >

この作品をシェア

pagetop