魔神戦記!
 
強力な沈痛能力が発動したおかげですぐに腕の痛みは引き、ドクドクと吹き出していた黒っぽい体液の流出も止まった。

何で黒いんだ?
……いや、もう今はそんなコトはどうでもいい!

このピンチ………
どう片腕で回避する?

せめて、奴の持つ殺封刑とかいう剣を折ることが出来れば……


舞炎は俺達から離れた場所で見ていたが、

「魔神クン、殺封刑を破壊させないヨ。
僕の凶大化パワーを、殺封刑に注ぎ込むからネ」

舞炎が透徹を操り、殺封刑を頭上に掲げさせる。

「凶の主、よろしくネ!」

空に浮かぶ凶の字の中心から、黒い稲妻が放たれた!


ピシャギャズゥッ!


透徹がそれを殺封刑で受け、舞炎も稲妻に便乗して殺封刑へと吸い込まれて行った。


ビジュオグォオッ!


気味の悪い音を出しながら、元々グロテスクな殺封刑のデザインが、更に凶悪さを増した姿に変貌した!
刃も倍近い長さになっている…

俺も流石に敗北を覚悟した。

(終わった、な…)


その時だった。

「ウノサス!
まだ勝機はあります!」


………!?
あの声、あの喋り方……

まさか!!

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