魔神戦記!
 
こんなのでホントに何でも斬れるのか?
更に神気を高めてみる。


ギュリギュリギュリイイイイィィィィンッ!!


大型バイクを思い切り空吹かししたような、耳をつんざく超爆音!!
刃は強烈にスパークし始めた!


何もしていないのに空気…いや、空間を斬り始めている!
砕鋼峰が触れている空間は真空の刃となって、周囲に飛び散った!


「うぉ……こりゃスゲえ!」

だが肝心なことを思い出した。
この強烈な大剣を、どうやって片腕で操る!?


そこへ、

「居た!
ウノサス!
それに………
ディノウン!?
アナタなの!?」

「蜂姫か!?」

俺の真下から、切り落とされた俺の左腕を持って蜂姫が飛び上がって来た。


だが蜂姫は、真っ直ぐディノウンの元へ飛んで行った。
俺の腕を持ったまま。

「ファルキュリア…
しばらくぶりですね」

「あぁんっ、ディノウぅン!
アナタに逢えなくて、幾晩枕を涙で濡らしたか…グスン」


「こ、この状況でラブラブするなぁっ!!」

俺の怒声も、砕鋼峰の爆音の前に掻き消されてしまった。


そんな俺達のやり取りなど関係無く、最後の攻撃の準備が整った透徹が恐ろしい速さで切り込んで来た!

「みんな、散開しろ!」

…と言っても奴の狙いは俺だから、あんまり散られると逆にピンチか。


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