魔神戦記!
パチン
羅扇が指を鳴らすと、風のロープの切れ端が蜂姫に向かって一斉に飛びついた!
「キャッ!
何なの、コレ!?」
左手首に絡み付いた切れ端を払いのけようとするが、今度は右手が切れ端に捕われてしまい、遂には蜂姫の両手は手錠のように拘束されてしまった。
思わず針を落とす蜂姫。
やがて両足にもロープの切れ端は取り付き、蜂姫は空中で捕縛されてしまった。
「くっ……
動け…ないっ……!!」
「フヒヘハヘフフ。
もうアンタはアタイのマリオネットよン。
その縛索は、アタイの意のままに動かせるの。
……こんな感じにね」
羅扇は右手の人差し指を、指揮者がタクトを振るように動かした。
グイ
「ぁあっ…!」
蜂姫の両手は頭の後ろに回され、上体を反らされた形に。
両足は大股開きにされ、尻と胸を突き出したアラレもない格好にさせられてしまった。
雨を受けて、水滴が身体の至るトコロから滴り落ちているその姿は、妙にイヤラシイ。
「ぃやぁ〜ん!!
恥ずかしぃよぉ…
もう、お嫁に行けな〜い!」
「………」
ラシスは口にしなかったが、
(ファルキュリア。
貴女はディノウンと婚約してる身だから、一応お嫁には行けると思うけど…
それよりも貴女、今の状況を実は結構楽しんでない?)
と、心の中で呟いた。