魔神戦記!
そう言いながらリ・シュウは赤いレーザーの1本に手を伸ばし、それを掴んで手前に引き寄せてみせた。
「な…!
バカな、レーザーを素手で掴んだだと!?」
自衛隊員が驚愕の声をあげるのも無理は無い。
「フン」
リ・シュウは小バカにしたように鼻で笑い、
パキイィィン!
手刀でレーザーを叩き折ってしまった!
赤い光の破片が、サラサラと風に流されて消えてゆく………
魔神の俺が言うのもナンだが、一体どうなっているんだ!?
怯む人間達をグルっと見回した後、リ・シュウが勝ち誇ったように言い放つ。
「まだやるか?」
「と、とりあえず…
てっ、撤退!
撤退しろっ!!」
ザッ、ダッザッザッ…
隊長と思われる男の命令で、自衛隊は蜘蛛の子を散らすように退散して行った。
「さて、ウノサス」
リ・シュウは俺に向き直ると、
「力は見せてもらった。
記憶を失い、人間として今まで戦いとは無縁に生きて来た割りには著しい成長ぶりだ。
しかし、まだ少し早いな。
今、無理に発動させるのは危険なようだ。
貴様を『超神化』させるのは」