魔神戦記!
現れた裂け目に向けて、今度は破天虹を構え、
「裂け目を通って行け!
破天虹よ!!」
ピキュイキュィィィン!!
破天虹が、裂け目に飲み込まれるように伸びて行く!
「行っっけぇぇええ!!」
……………
「そろそろトドメを刺す頃合いかねぇ?」
帯を振り回しながら、羅扇は余裕の表情。
「ハァ…く、ハァ、ハァ……」
逆に全身は傷だらけ、服もボロボロにされたラシスは息も荒く、立っているのが精一杯の様子だった。
(私が反撃すればファルキュリアが危ない。
でも、このままじゃ……)
『伏せろ、ラシス!』
「え!?」
突然の声に反応したラシスは、反射的に身を屈めた。
「??
どうしたの?
子猫ちゃ……ブフワッ!」
ズブシュアッ!
羅扇の背後に現れていた次元の裂け目から破天虹が伸びきて、羅扇の背中に突き刺さる!
破天虹は羅扇の胸から飛び出し、なおも伸び続けた。
「こ、この剣は魔神の!
ぐぅぅ、油断したわ………
なぁんてね。
あいにくだけど、アタイのセクシーボティーに斬撃は通じないのさ。
何しろアタイは『風の伍凶将』だからねぇ、身体も『風』なのさ!」