魔神戦記!
『ふ、ふふ………
ついに凶が……
魔神の身体を手に入れた!
魔神と凶の融合体の完成だ!
名付けて……
凶魔神ガルウノサス!!』
俺……
いや、ガルウノサスが名を高らかに叫ぶと、石像の外殻が弾け飛んで中から深紫色の身体の異形神が出現した!
ドス黒い髪。
群青色の角。
赤褐色の肌。
有機的にヒュルヒュルと常に動いている翼と尾。
魔神ウノサスとは似て非なる、別物………
その姿、まさに『悪魔』としか形容できない!
『手始めに、鬼神!
貴様から血祭りにあげてやるか』
ゆっくりと右手を広げながら、ガルウノサスがルシヴァナに近付こうとする。
「私が相手だ、下郎。
鬼神には触れさせん!」
その間に透徹が割って入り、純幽晶を構える。
『透徹、奴はウノサスじゃ無ェが、ウノサス以上の力を感じる!
ここは退き、このことをディノウン達に伝えるんだ!』
ルシヴァナの忠告に透徹は首を左右に振り、
「鬼神。
お前を守るコトが、友と約束した私の使命だ。
ここで逃げたら、私を信じて使命を託した者達を裏切ることになる!」