魔神戦記!
 
『別れの挨拶は済んだか?
水晶のガラクタ』

首を左右にコキコキと曲げながら、ガルウノサスは透徹に威圧する一言を浴びせた。


「ほざけ、偽物。
本物の魔神ならともかく、貴様のような即席神に私が倒せるか」

透徹も負けてはいない。


『そうか、なら良いモノを見せてやろう。
破天虹、砕鋼峰!』

ガルウノサスの左手に破天虹、右手に砕鋼峰が握られた!


「な!?
貴様、我が友の剣を…」

『驚いたか?
この剣の能力は説明しなくても分かるな?
お前も殺封刑を残しておくべきだったな』

「あのような邪剣、私には必要無い!
それを教えてくれた魔神の身体、返してもらうぞ!」


ジャキィイイン!


純幽晶が鋭い閃光を放つ。

「行くぞ!」

透徹の目にも留まらぬ太刀捌きが、ガルウノサスの頭を捕らえた!


ガキュアッ!


「…何だと!?」

『水晶のオモチャの威力、その程度だとはな。
そんなナマクラで俺が斬れるか、ボケナスが!』


バギィッ!


ガルウノサスは、一瞬怯んだ透徹の脇腹に蹴りをブチ込み、吹っ飛ばされた透徹は洞窟の壁に打ち付けられた。

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