魔神戦記!
『なるほどな。
そしてこれが鬼霊槍アガスト…
見るのは初めてだ』
ガルウノサスは、壁面に突き刺さっている槍に手を伸ばした。
グイ
それを抜き取って、まじまじと観察するガルウノサス。
『いいのか?
神の武器を、みすみす敵の手に渡すような軽はずみなコトをして』
「そう思うか?」
ズギュウウウウウ!
アガストが奇妙な音を鳴り響かせ始めた!
『ぐおぉっ!
な、なんだと!?』
身体を乗っ取られている俺の意識にも、その感覚があった。
アガストが急に、とてつもなく重くなったのだ!
しかも手から離れない!
…というより、既に持ち上げていられないほど重くなったアガストの下に手が巻き込まれてしまっていて、手を抜こうとしても抜けなくなってしまったのだ!
「珍しいと思って、いつまでも握っているからだ。
アガストは[俺の思い通りの重さ]にできる。
ちったぁ神のコトも知っておくんだな、偽神!」
『く…
だが忘れていないか?
魔神には、腕を分離させる能力があるというコトを!』