魔神戦記!
………
一方。
「…で、狼牙と全然連絡が取れなくなっちゃったのよ。
携帯にかけても繋がらないし…
ホントに何処いったのかしら?」
さゆりは家で、友人と電話をしていた。
その外では那由と蜂姫が様子を見張っていた。
「さゆりさんに凶が見えたということは、さゆりさんは人間では無いというコトなのかしら…」
「うーん、可能性としては低いわね。
今までさゆりちゃんと接してきたから分かるんだけど、テレパシー能力も無いし、特に何かの能力を発揮したことも兆候も無い…
ウノサスの影響で、凶が見えるような能力が身についてしまったと考えるのが妥当かもね」
那由は納得がいかないといった表情で険しい顔をしていたが、
「!!?
ファルキュリア!!」
突然ハッとして、蜂姫に呼び掛けた。
「………。
鬼の結界が解かれた…
彼に何かあったというの?」
そこへちょうど、空間を歪ませてディノウンとリ・シュウが現れた。
「ラシス、ファルキュリア。
たった今、俺達も感じました。
俺達が去った後、ルシヴァナに何かあったに違いありません。
ですが…」