現代戦国時代
「ふん……素手でこの一太刀をかわせるか!!」
 
阿修羅の渾身の一撃は、慶次の腕を切り飛ばした。
 
鮮血が飛び散る。
 
その赤は、あっという間に床をおおっていく。
 
「慶次!!」
 
「幸村……構えろぉっっ!!」
 
合図――
 
この捨て身の行動こそ、慶次の言っていた合図だったのだ。
 
俺は、流れ落ちそうな涙をぐっとこらえ、槍を構えた。
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