現代戦国時代
ボゥッ……
 
覇王を中心に、部屋の隅々の蝋燭に火が点いた。
 
部屋の中が明るくなり、覇王の姿が明らかになる。
 
ボサボサの頭に、古ぼけた白衣、傾いた眼鏡。
 
顔は、ねむたそうな目に無精髭。
 
まるで、どこぞやの研究者のようだ。
 
「お前が……覇王か?」
 
「覇王……懐かしいね。確かに私が覇王だ」
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