ヤンキーの恋~少年編~
驚いた店員は

「笑ってません」

と弁明をしたが遅い!俺は恥ずかしい気持ちで一杯だった。それを笑われればさすがにキレる。そんな事がありながらも手に入れたバイブルは大切な一冊だ。

家に帰って、じっくりと読みはじめた。

何々え〜と

流行りのアクセサリーはシルバー・・

俺のネックレスと指輪はゴールド!

オシャレなバイクはアメリカン・・・
俺のバイクは族車だ!

目は二重・・・
俺は一重でつり目だ!

そこで出る結論は

雑誌じゃヤンキーは無理だ!という答えだ

さっきと何ら変わらない結末だった。

でも、電話は毎日した欠かさずに、シンナー吸おうが、暴走に出ようが毎晩電話した。

椿ちゃんは洋画が、かなり好きらしいので電話口で聞いたタイトルをメモしてレンタルビデオを借りた。

はっきり言って面白いとは思わない。

椿ちゃんは某グループの大ファンと聞いて、すかさずCDを買いに走った。

はっきり言ってどこがいいのか分からない。
少しでも同じ映画の話しで「あのシーンいいよね」とか話題を共有したい。

少しでもあのグループのあの曲いいよね「あそこの歌詞にはこんな意味があるんだよきっと」とか語らいたい。
それだけの為に繰り返し、見たり聞いたりしている内に少しずつだが好きになった気がする。
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