ヤンキーの恋~少年編~
そのまま何曲かっ交互に歌い、俺の秘密兵器!切な過ぎて涙が出そう(私だけ)な曲でクライマックスを飾った。

この曲を聞いた椿ちゃんは下を向いていた。

照れているのか、興味が無いのかは分からない。

(露骨過ぎたかなこの歌は・・・)

でもこの歌でなら思いは伝わる(はず)

歌い終わってカラオケを出た。

特に椿ちゃんに変わった様子はないが若干、笑顔で私としゃべってくれる、椿ちゃんがそこにいた。

(それだけでも十分だよ)

俺はそう思った。

そして帰りに、バイクで椿ちゃんを送ろうと

「よかったら近いけど送るよ?」

「こんなバイク初めてだから家の近くまで乗せて貰ってもいいかな?」

照れくさそうに椿ちゃんは答えた。

「よ、よろこんでぃ」

と舞い上がる私。


バイクの後ろに跨ろうとする椿ちゃんは、本当に始めてらしく(当たり前だが)オドオドと跨った。

走り出して、椿ちゃんは俺の服の片隅を少しだけ握っていた。

ほんの数分で到着してしまったが一歩前進した感じがした。

< 41 / 102 >

この作品をシェア

pagetop