続 ヒコウキグモ


 -『ズキン』-




 唯は、

 自分の胸がそう鳴ったのを

 たしかに聞きました。




 「うん。
  じゃぁまたね。」


 「おう。」


 健にぃは唯の頭を撫でてから

 帰って行きました。







 「はぁーーー・・・」


 「妹・・・かぁ。」



 -健にぃは、
  どうしてあたしを
  『妹』としか
  見てくれないんだろう-

 

 唯はずっとそう思っていました。


 

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