大好きの言葉
隣同士のブランコに座る。
『俺からいい?』
優樹はコクリとだけ頷く。
『あのデートの日の電話の相手、元カノなんだ。中学の時付き合ってた。滅多に電話なんか掛けてこないのに、たまたまあの日掛けてきたんだ。そしたら、俺がいないと死ぬって。で、俺、パニくっちゃってさ、優樹菜が大事なはずなのに、行ってしまった。』
玉ちゃんは
優樹のコト大事って思ってくれてた???
嬉しいと同時に
誤解してしまったと言う罪悪感。
玉ちゃんごめんな。
玉ちゃんは続ける。
『それで、急いで元カノの家にいったら、そいつ、笑ってた。俺、バカだから騙されたんだ。優樹菜、、もう、今ごろだけどあの時のコトは本当に悪いと思う。ごめんな。』
玉ちゃん、誤らんといて、優樹も信じられなくてごめんな。
『けど、優樹菜には彼氏が出来て俺の出る幕はないと改めて実感した。俺、優樹菜のコト大好きだ。やけど、諦めるから。はや「諦めんといてよ!!!!」
気がつくと優樹は遥斗の声をさえぎっていた。
『優樹菜?』
『優樹、今日別れた。隼人は優樹達のコト思って別れてくれた。優樹はやっぱり、玉ちゃんじゃないとあかんのっ!玉ちゃん、一緒にいてくれる?』
優樹の気持ち伝わった?
大好きなんや。
一緒にいたいんや。
『一緒に居ていい?』
『玉ちゃんがいいんやって』
玉ちゃんはギュッと優しく抱きしめてくれた。
『………優樹、玉ちゃんがあの日、優樹じゃない誰かの所に行ったのが、悲しかった。あの日から、玉ちゃんを忘れた日なんか1日もなかった。大好きなんやで。』
玉ちゃんの抱きしめる手に力が入った。
玉ちゃんはごめんなぁ、これからはそんな想いさせないからって言ってくれた。
ありがとう。
玉ちゃんを好きになってよかった。