初恋はみのる!?
涙とキス~霧也side~
パンッ
「…サイテー。」
はい?
何で俺が斎藤に殴られてる?
てか、なんで斎藤がここに?
「斎藤?何で俺が…」
「はぁっ!?何惚けたこと言ってんの!?
あんた由愛に気持ちあること見え見えなのに…
なのに!他の女なんかとイチャついて!!」
すごい形相で早口に叫んだ斎藤。
待て待て。他の女??
「斎藤…、他の女って…コイツの事?」
「…他に誰がいんの??」
「コイツは…俺の姉貴だよ。
小川 葉月、3年。」
「姉っ…お姉さん!?」
「彼氏とケンカしたみたいでさ。
せっかく屋上でのんびりしてたのに泣きついてきやがって…。」
「ごめんね…なんかややこしくしちゃったみたいでさ。」
「い、いえ…あたしこそ…。」
申し訳なさそうな斎藤。
「泣いたらスッキリしたし、そろそろ戻るね~」
すんごい自己チューな姉貴。
彼氏とケンカしたらいつも俺んとこきて愚痴をこぼす。