先生は１９歳
私はいつもメアドを聞くかどうかの葛藤を抱えながら、栗本先生の授業を受けていた。


「なぁ、お前の高校の文化祭っていつ？」

「んと・・・夏休み明けてすぐだったと思うよ」

「お前なんかすんの？」

「うちの調理部で浴衣着て、ケーキ出すよ」

「調理部なのに和服？お兄さんはエプロン姿が見たいんだけどなぁ・・・でも、メイドのほうがもっと好きだなぁ・・・」

「セクハラ発言はやめてください～。だいたいうちの文化祭って卒業生と在校生の家族以外には非公開だし」

「じゃあお前のお兄ちゃんとして忍び込むよ」

「すぐにバレルに決まってんじゃん（笑）そこまでして我が部のケーキが食べたいの？」



「お前の浴衣が見たいんだよ」



ぇええええ～～～！！！

ドキドキしすぎてやばいんですけど・・・

急に心臓動き出したから痛い・・・



このセリフが引き金となって、私の決心は固まった。
< 28 / 228 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop