至適彼氏
「楠木大丈夫?ボール当たんなかった?」


ゆっくりと、顔を上げる。


うそぉ…。
これって夢?

だって、目の前にいるの大森君??



「楠木?」

あたしと大森君、今密着してる…。
こんなに近くで、大森君の顔見たことない…。
やっぱ、超カッコイイんだけどぉ。



「おーい。」


あたしの目の前で、大森君が手をぶんぶんと振る。


「はっ!だ、大丈夫。大森君がかばってくれたから、当たんなかったよ。」

「そっか。俺外野になるから、今度はちゃんと逃げろよ。」



あたしの肩をポンと優しく叩き、コートから出て行った。


ヤバイ、今あたし完璧にトリップしてた。



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