至適彼氏
キーンコーンカーンコーン。


授業終了を告げるチャイム。



あの不敵に笑った葛城君の顔が、頭から離れない。
捕まる前に逃げなくちゃ!!

体育の先生に礼をすると同時に、ダッシュ☆


「あー、週番。悪いんだけど、後片付けしてくれないか?先生今から職員会議でな。つーワケでよろしくな。」


なんでぇー。
勢いよく飛び出した脚が、先生の言葉でもつれ転びそうになる。


ポフッ。
誰かの胸元にキャッチされる。



「それじゃ、片付けしようか。楠木さん。」


うげっ。
葛城君だ…。


脱走失敗。
何かあったら、先生のこと死ぬまで恨んでやるからねー!!




< 21 / 54 >

この作品をシェア

pagetop