至適彼氏
葛城君の手が、私の太ももを優しく撫でる。
もう片方の手は、体操着の上からだけど、大胆にも胸触ってるし…。


「あっ…、ヤダっ…。かつ…らぎ…君。」

「次の問題。
“You should do away with these old rules.”」


あたしの言葉なんてお構いなし。
答えなきゃ、何されるか分かんないよ。


「あっ、あなたは…、これらの…古い規則を…廃止するべきだ…。」

「正解。“do away with...”と同じ意味の単語は?」

「“abolish”…?」

「おりこうさんの仁菜チャンには、簡単すぎたかな?」



葛城君の手が緩んできた。


「ねぇ、葛城君?教室でしよ?あたし、ちゃんと勉強するから…。」

「課外授業も大切だろ?そのほうが能率あがるし。」


葛城君はドキドキしないの?
あたし、こんなコトされて恥ずかしくって死んじゃいそうだよ。


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