至適彼氏
何あれ…。


葛城君の顔を見て、あたしは驚いた。

だって、顔中殴られたようなアザと傷だらけなんだもん。
口元の痣なんか、特にヒドイ。
今にも血が出そうな感じ…。



「昨日は、あんなアザとか傷なんてなかったのに…。」

「でしょー?放課後なんかあったのかなぁー?隣の席なんだから、仁菜聞いてみてよ。」



ほっ、放課後って…。
葛城君にされたコトを思い出し、とっさに首元に手をやった。
家に帰ってよく見ると、首に小さなアザがあった。


忘れろー!今はこんなこと思い出してる場合じゃないし。


もしかしてあの傷つけたのあたし?
実は物凄い力で葛城君のコト押し飛ばしてたとか?
イヤ、違うし。



でも、本当に何があったんだろ…。


< 34 / 54 >

この作品をシェア

pagetop