至適彼氏
こんな感じで、葛城君と絶交の日が続いた。


隣の席なのに、目も合わない。
一応葛城君にじゃないけど、挨拶しても返事はナシ。

そんな状態だから、エッチな意地悪なんかされなくてラッキーって思ってたけど…。


だけど…。


葛城君と過ごした時間が嘘みたい。
あれは夢だったのかな?
やっぱり、あたしと葛城君は住む世界が違う?


あの意地悪するトキに見せる、不敵な笑顔が見たいって思うのって、あたし変なのかな…?





「くーすーのき!」


補習の帰り、廊下をとぼとぼ歩いてたら、後ろから大森君に声をかけられた。


「何猫背になって歩いてんだよ?」

「あー、補習疲れ…かな?」

「もうそろそろだもんな、追試。」


なんて言ってはみたものの、本当の理由は違う気がする…。


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