20歳の私へ【短編】
ふと流れた生暖かい涙により

我に返る。

アタシは敦司の胸のなかにいた。

あちこちから

皆の泣き叫ぶ声が聞こえてくる。

一樹は皆から好かれる人気者で

6−1で嫌うものはいなかっただろう。

その証拠にほら…

皆、あなたの死に泣いているんだよ…。

ねぇ、一樹…

あなたは皆に愛されていた。

いや、正確には…

“愛されている”

こんなにも愛されている

あなたを

アタシも愛していました…。

一人の人として…。


















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