蒼い月~さよならのサイン~
暖房の効いている保健室や教室とは違い、廊下へ出ると一気に気温が下がる
廊下の窓から中庭が見えた
中庭に植えられている木々のほとんどが落葉樹だった
ちょうど紅葉の時期で楓やツツジは真っ赤に艶めき、イチョウの黄色が鮮やかだった
そんな中庭を眺めながら廊下を歩き教室へと向かった
「でも、ホントに無理しちゃダメだよ?」
心配そうにさおりが顔を寄せる
「うん!ありがとー!さおり!!」
さおりをぎゅっとした