蒼い月~さよならのサイン~
陸と言う名前は昨日の夜、寝室で二人で決めた事だったし、梨緒は勿論知らないはずだ
両親は不思議な顔をする
「お姉ちゃんはどのお姉ちゃん?知ってる人?」
「ううん。はじめて会った!せいふく着てたよ!それに…すっごくやさしいお姉ちゃんだったよ!」
「そうか。学生かな?」
「誰なのかしらね。」
「まあ、いいじゃないか。梨緒もなんだか楽しそうだし。」
「そうね。」
「さあ、梨緒行くか!」
「うん!」
紅葉の葉っぱを母親に渡すと
右手を父親と、左手を母親と手を繋いで歩いていった