蒼い月~さよならのサイン~


「彩名!お昼持ってきた?それとも買いに行く?」



友達の大久保さおりの声だった


晶の事を考えていたら


いつの間にか


授業が終わっていた



「今日はお弁当作ってきたよ。さおりは?」



「あたしもお弁当!」



さおりは右手に持っていた


お弁当を高く上げる


あたしはさっきの授業の教科書をしまい


カバンからお弁当を取り出す



お弁当箱を開けると


そこには


お弁当の定番の


玉子焼き


一口サイズのハンバーグ


アスパラのベーコン巻き


などが入っていた




「おっ!うまそー!いただきっ!」



と言うと卵焼きを口にほおばった



「ちょ、ちょっと、俊!!」




佐藤俊




同じクラスでよくあたしに


ちょっかいを出してくる


いつもニコニコしていて



サッカー部でも部長をしていただけあり


面倒見がよく



後輩からも慕われている





小学校の時からの腐れ縁で






そして私の好きな人


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