蒼い月~さよならのサイン~
三角コーナーには曲がりくねって分厚く切られた人参やじゃがいもの皮
晶なりにかなり頑張ったのだろう
「彩名。一緒に食べよ~?」
子猫の様に上目づかいであたしに言う
晶なりの精一杯の努力で怒る気も、もう失せていた
あたしはそんな捨てられた子猫の様な顔をしている晶を見て、ふっと笑顔が自然とこぼれた
「仕方ないわね!カバン置いてくるね。あ、ちゃんと混ぜないと焦げちゃうよ!」
「うんっ!!」
晶はニコニコしてシチューの入った鍋をかき混ぜる