蒼い月~さよならのサイン~




本当は普通の恋人の様に駅で待ち合わせをしてみたかった


しかし、これが二人にとっての精一杯の待ち合わせだった



二人は教師と生徒だからだ




浩一が晶に気づき右手を上げた



晶も笑顔で手を振る




「お待たせ。」


晶はこの日の為に購入した落ち着いた赤い色合いのワンピースに真っ白なコート、ロングの茶色のブーツでやってきた




「今日も可愛いな。そのワンピースも。」



「そ、そう?」




「あぁ、そう。」


「ありがとう。」


浩一はちょっとした事にもちゃんと気がついてくれた




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