蒼い月~さよならのサイン~
お台場にある観覧車は先程のツリーと負けじ劣らず、まるで丸いクリスマスツリーの様にきらびやかに輝いていた
観覧車に先に浩一が乗り込み左手を晶に差し出す
晶は微笑みながらその手を取り観覧車へと乗り込んだ
二人は向かい合わせに座った
晶はガラスの外を眺めた
向かい合わせに座っていた浩一は晶の手を両手で握る
そして浩一は優しく微笑んだ
晶は浩一の大きい何もかも包み込むその笑顔に自らも笑顔になる
握られた浩一の薬指には後夜祭の時のペアリングが見えた
「あっ!指輪!」
晶は朝もバタバタとしていた為、指輪は首に付けているチェーンに通したままな事に今頃になり気がついた