蒼い月~さよならのサイン~



「彩名はまだ起きないから、大丈夫よ。」


「そっか。晶は?」



「私はいいよ。二人で行って来て。」






「俊。じゃあ、男同士で行くか。」


「おうっ。晶、彩名頼むな。」





「いってらっしゃい。俊君、浩一。」





笑顔で二人を見送る





浩一が晶を気遣い、彩名との二人きりの最後の時間を作ってくれたのに、晶はすぐに気が付いた















静まり返った病室で晶はベッドの横の椅子に腰掛け、彩名の顔を見つめた






彩名はきっと私を怒るよね


たった一人にさせてしまって






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