蒼い月~さよならのサイン~
『翠(みどり)待って~!』
『凛(りん)こっちだよ~!』
歳は7才程だろうか
双子の少女が、朱色に染められている紅葉の木の下で追いかけっこをしていた
その双子は真っ白な羽織真っ赤な袴を履いている
首には勾玉が掛けられており走る勢いでポンポンと飛び跳ねていた
翠は翡翠の勾玉
凛は水晶の勾玉を
掛けている
翠の翡翠の勾玉が太陽に反射してか
キラッと
光った気がした
追いかけられている翠がふと立ち止まった
一瞬
瞳を大きく開け
そして
悲しそうな表情を見せた
凛は急に立ち止まった翠の背中に勢いよくぶつかってしまった
翠はハッと我に返り笑顔で振り返った
『いたたた…』
凛は鼻を両手で押さえている
『どおしたの?急に?』
翠は焦って凛の頭をなでた
『ごめんね。痛かった?』
『大丈夫だよ!』
そう言うと凛はまた駆け出して行った
『今度は翠がオニだからね~』
「み…どり…」
彩名が寝言を言った
晶はすぐに彩名の肩を両手で勢いよく揺さ振った
「はいはい~、確かにあたしは翠だけど、今わぁ~晶なんですけどぉ~!」
晶と彩名は夢で以前の自分自身
つまり前世を
かいま見る事が出来た
前世では
晶は翠と
彩名は凛と
呼ばれていた