蒼い月~さよならのサイン~
それは翠と凛の最後の食事をしている風景だった
凛は沙弥の持ってきたお茶を手に持ち、話し出した
『翠。私、貴女と双子で本当によかった。一緒に逃げようって言ってくれたのも本当に嬉しかった。』
本当に翠と双子で幸せだった…
翠は切なそうに凛を見ていた
『でも、翠はしなければならない事がまだまだあると思うの。それは、私では出来ない。翠にしか出来ない事が。きっと。』
翠は湯のみに触れる
一瞬、湯のみに波紋が起こる
『そんなこと無い・・・。私には何も出来ない。凛を守ることすら出来なかった。』
そう言うと翠はお茶を一気に飲み干す