蒼い月~さよならのサイン~



彩名は素足で雪の山を登った


ドクンドクンドクンドクン



冷え切ってもはや足の感覚などないのも気にも止めず走った



「はぁはぁ。はぁはぁ。」



闇の中、息だけが真っ白くその場に留まる



「晶っ!!!」



月明かりのその人影が見えた




それは浩一と晶だった





浩一の腕に抱かれた晶は既に息をしておらず、ぐったりとしていた






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