蒼い月~さよならのサイン~


「苦しいよ~。こ~いち。」





「これくらいどうって事ないじゃないか。お前が帰ってきてくれたんだから。」


「俊君~、彩名~助けて……彩名!!!」

晶は彩名が病院の入院服だという事にようやく気が付いた




「やだ!彩名!!はだしじゃない!!それにそんな薄着で!!風邪引いちゃうよ!!」

晶は慌てて自分のコートを脱ぎ彩名に羽織わせた




「あ…そうだった。って、晶が世話を焼かせるから急いで来てあげたんじゃない。全く、人の心配ばっかりして。」



???…!!



その時晶はようやく自分が富士山にいる事を理解した






「わた…し…生きてる…。」





「そうだよ!勝手に先に逝かせないからね!!!」



彩名はいっぱい瞳に涙を溜めながら笑った











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