蒼い月~さよならのサイン~
礼奈は社の中を案内した
ここからは都がよく見えるだとか
春になる頃、この梅や桜が綺麗だとか
サボる時はここから出ると都に抜けられるだとか
様々な事を教えてくれた
そして
翠と凛はまだ幼かった為、しばらくは西の民や都を守る手伝いはせず、神雁で通常の生活をおくる事になった
バシュッ
玄関から音が聞こえた
「晶、おかえり」
「まだぁ~、話の途中~?」
「あぁ。しかし、今日はこれ位にしておこうか。」
「まだ…もっと彩名に…凛について聞かせてくれよ!」
「今日はもう遅い。親御さんが心配するだろ。また今度にしよう。」
壁掛け時計を見ると既に9時を回る所だった