蒼い月~さよならのサイン~
魂の記憶


2017年 7月



放課後



彩名とオレは図書室にいた



付き合いだしてからこうして放課後二人で図書室で勉強をするのが日課になっている


真夏日が5日も続いてるが、図書室は冷房が効いていて心地よかった

窓の外は夕方なのにまだまだ暑そうに見えた



図書室の中にいても蝉の声が暑さを伝えている






あれからは彩名も落ち着き、凛の幼少期を全て思い出した所だ



そして彩名は楽しそうに凛や翠についてよく話す


「それでね。翠ってば、その都のやんちゃ坊主と口喧嘩して、勝っちゃったの!で、凛に何かしたら承知しないわよ!って。」


「ふーん。翠は昔から心配性だったんだな。」

「そーなの!今の晶からは考えられないよね!」




「逆転したな。今じゃ、彩名が晶を心配する方だもんな。」



オレはあれから彩名に内緒で、たまに浩一のマンションへ三人の前世の話を聞きに行っていた






「そうそう、俊。見て見て。」


そう言うと彩名は横に置いてあったペットボトルを10センチ浮かせて見せた



「おっ!凄いじゃんか!…でも。」

「でも?」




「なんとか浮いてるって感じ?」


「なんとか、ってヒドい!…って、確かに。」



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